【英語多読|書評】『The Naked Face』 by シドニー・シェルダン

カンホンです。

今回はシドニー・シェルダンの『The Naked Face』の書評です。

彼の作品の1冊目で、1970年に出版されたものです(50年前の作品を読んでいると思うと感慨深くなります...)。

内容はザ・サスペンスで、スリリングな展開がお好きな方にはおすすめできる一冊です。

こんな人向けの記事
  • 英語の多読にお勧めの教材を探している
  • シドニー・シェルダンの作品に興味がある
  • 生きた英語を楽しく勉強したい

 

『The Naked Face』の概要

Judd Stevens is a psychoanalyst faced with the most critical case of his life.

If he does not penetrate the mind of a murderer he will find himself arrested for murder or murdered himself...

Two people closely involved with Dr Stevens have already been killed.

Is one of the doctor's patients responsible?

Someone overwhelmed by his problems?

A neurotic driven by compulsion?

A madman?

Before the murderer strikes again, Judd must strip away the mask of innocence the criminal wears, uncover the inner emotions, fears, and desires, to expose...

精神分析医のJudd Stevensが主人公のサスペンスです。

彼の周りで不可解な殺人事件が次々と起こり、Juddは彼自身が何者かに狙われていることに気がつきます。

一方、警察はJuddが犯人なのではないかと疑い彼の身の回りを調べ、Juddは精神的にも肉体的にも追い詰められていきます。

 

『The Naked Face』の英語多読おすすめ度

『The Naked Face』の評価
英語の難易度
(3.5)
話の面白さ
(3.0)
背景知識からの学び
(4.0)
総合評価
(3.5)

ハラハラするサスペンスものが好きな方にはハマる作品です。

また精神分析の世界に触れることができ、知的好奇心を掻き立てられる意味でも読むメリットはあるかと思います。

ただ、私はシェルダンの壮大なテーマや世界観が好きなので、どちらかというと淡々とした恐怖の連続は好みでなく今回の評価に落ち着きました。

私のように「シドニー・シェルダンをとりあえず全部読むんだ!」という人は彼のデビュー作として外せないので、問答無用で読んでください。笑

ページ数は彼の作品の中でもかなり少ない方で、英語も平易なので多読初心者にとっては取り組みやすい作品だと言えます。

多少精神分析関連の専門用語も出てきますが、それを差し引いてもTOEIC600点程度あればチャレンジできます。

 

ピックアップ表現

以下『The Naked Face』に出てくる表現で、個人的に気になったものを掲載しています。

So he was a bachelor without any home pussy.

If she played her cards right, this could turn out to be a bonanza.

bonanzaは「大当たり」「幸運」の意味でスペイン語から来ているようです。

He gently disengaged himself and sat her in an armchair.

She had never been so puzzled.

He didn’t look like a fag, but these days you never knew.

fagfaggotの省略形で、アメリカ英語では「ホモセクシャル」の意味です。

イギリス英語だと「タバコ」の意味のスラングで、アメリカ人とイギリス人の意思疎通ができないジョークにも使われます。

Harris eyed him a moment, shrugged, then said,

“You’re the analyst.I’m only Ben Casey. Maybe you know what you’re doing—but I wouldn’t bet a nickel on it. Are you sure you won’t stay in bed a few days?”

Ben Caseyは1960年代に放送されたアメリカのドラマで、総合病院の脳神経外科に勤務する主人公の青年医師の名前です。

いきなり出てきた固有名詞で気になって調べましたが、こんな時代感のある例えはわからないですね...。

“I know.”

He had no appetite for dinner until he took the first bite and suddenly discovered that he was ravenous.

ravenousは「貪欲な」「がつがつした」という意味。

難易度は結構高めなものの、覚えておいた方が良いワードです。

ANTHONY DEMARCO had mana.

manaはポリネシア人・メラネシア人などの信じる「超自然力」です。

ハワイ語源の言葉で子供につけたい名前としてブログ記事に挙がっているのを以前見かけました。

確かにとても素敵な名前なので、自分に子供ができたらmanaにしようと思います。笑

 

まとめ

以上、今回は『The Naked Face』のレビューでした。

精神分析&連続殺人サスペンスという世界に興味のある方にはおすすめの一冊です。

是非チャレンジしてみてください。