私は2016年にアメリカの大学院に留学をしていた際、日米両方での就職可能性を検討し、結果的には卒業後日本で外資系企業で働く道を選びました。
今回はそんな私がアメリカ留学中に行なっていた就職活動の体験から、海外留学生の就活のポイントと私の留学中の就活記録のシェアをします。
海外留学中・留学予定の方の就職活動の参考にしていただければと思います。
- 海外留学中で就職活動を間近に控えている
- これから海外留学の予定がある
- 海外経験を生かした就職活動がしたい
目次
ポイント①:海外留学中の就活における目標・スケジュール設定を行う
まず初めにやることとしては、「自分の就職活動がいつ本格化」して「いつ頃の内定を目指す予定」なのかを書き出して整理をすることです。
近いうちに就職活動を予定している方は今すぐ実施してください。
参考までに、私の場合は以下のようなスケジュールを設定していました。
- 準備期間(自己分析・レジュメアップデート・筆記試験対策・面接対策・応募企業検討)
- アメリカでのインターンシップ経験
- 日本の企業応募開始
- 東京サマーキャリアフォーラム参加(練習)
- スタートアップでのインターンシップ経験
- ボストンキャリアフォーラム参加(本命)
- アメリカの企業応募開始
- 卒業
- 日本あるいはアメリカでの仕事開始
ここで重要なのは「どこを就活のゴールとするか」をしっかりと考えることで、そのゴールを目指してスケジュールの逆算を行います。
例えば私の場合は、ボストンキャリアフォーラムで内定を得ることをゴールに、東京サマーフォーラムを練習の機会と位置付けていました。
また、アメリカでの就職の可能性も残すために情報の収集・準備などは平行して実施していました。
ポイント②:時間をかけて自己分析・将来に向けた計画を行う
海外留学中には様々な点で成長があると思いますが、重要なことはそれらを整理して、過去から未来へのストーリーを自分の中に腹落ちさせることです。
例えば、以下のような質問を自分に投げかけてみると良いです。
- 海外留学中にどんな経験を得たのか・どんなことを感じたのか
- それを踏まえて自分は将来どうしたいのか
- どんな仕事につきたいのか・どんな組織で働きたいのか
こういった自己分析に十分に時間を割くことは欠かせません。
就活のスケジュールが定まったら、しっかりと時間をとって自分の今後に対する考えをまとめていきましょう。
方法としては、私はマインドマップを利用した自己分析が有効だと感じています。
以下、転職活動向けにまとめていますが、大学生の就職活動にも応用ができるので参考にしてみてください。

ポイント③:「どうやって人と差をつけるか」を考える
私は留学中に「どうやって人と差をつけるか」を常に考えており、留学中に大学院での勉強と平行してバスケットボールに多くの時間を割きました。
最終的には現地のセミプロチームへの加入までこぎつけましたが、これは私の差別化戦略の一つでした。

もちろん純粋にバスケが好きだったことからの挑戦ではありましたが、留学後を見据えた時に、自分の行動が間違いなくプラスになると思っていました。
(就職活動中、レジュメに載せた学校外の活動の内容や自分の体格が嫌でも面接官の目に留まり、話のネタになりました。)
留学生誰しもに覚えておいて欲しいのは、英語を喋れる人も、頭のいい人も世の中には腐るほどいます。
「留学して英語ができます」では今の時代全くの差別化になりません。
英語だけの話ならば、留学せずに身につけた人はいくらでもいますし、むしろその人の方が価値があります。
なので、英語ができるのは当然のこと、就職活動では+αで人と違った面白いことをアピールできるよう、留学中に大きなチャレンジをしてみてください。
周囲に「ここまでやるか」「あいつはクレイジーだ」と言われるくらい何かに夢中になることができれば、結果は必ず付いてきます。
参考までに:私のアメリカ留学中の就職活動記録
最後に、参考として私の留学中の実際の就職活動の記録をシェアします。
海外留学したからには、英語を仕事で使いたい・多国籍メンバーの中で仕事をしたいと希望が出てくると思います。
しかし、例えばグローバルな環境と一口に言っても、以下それぞれでキャリアは大きく異なってきます。
- 日本企業の海外支社
- 海外企業の日本支社
- 海外企業の海外支社
私も卒業後の進路には色々悩みましたが、結果として「海外企業の日本支社」(日本での就職)を選びました。
以下、日本の就職活動・アメリカの就職活動・インターンシップ(日本&アメリカ両方)について記載しています。
日本の就職活動
留学生の就職活動として一番有名なのは秋にあるボストンキャリアフォーラムです。
東京でも夏に東京サマーキャリアフォーラムが開催されている他、一年を通して世界各地で合同説明会+面接の開催が行われています。
留学生の就職活動においては、この留学生向けフォーラムに行くのが最もメジャーな手段かと思います。
私は2016年のボストンを目標に準備をしていました。
が、夏に一時帰国し、練習がてら参加した東京サマーキャリアフォーラムで内定を得ることができたため、日本の就職活動は結局そこで終わりにしました。
(アメリカでの就職はその後少し考えていました。)
ちなみに、私のその当時の経歴はざっくり「28歳・社会人歴3年半・海外院卒業見込み」です。
そのくらいだと第二新卒という言葉にもぎりぎりあてはまるようで、異業種や未経験職種でも多くの企業にエントリーが可能でした。
アメリカの就職活動
アメリカで学位を取得した場合はその後現地での就職の道も開けます。
短大や大学の学位、またCertificate Programを取得した方などは、OPT(Optional Practical Training)で1年間有給で働くことができます。
その間にスポンサーとなる企業を探し、就労ビザの獲得を目指します。
しかし、就労ビザを取得するハードルがかなり高く、運によるところも大きいので、1年終了後そのまま国へ帰るという留学生は数多くいます。
(テクノロジー系の学位を持つ場合は「STEM Extension」を利用し、OPT期間を延長することも可能です。)
海外での職探しについてはジョブ検索サイトで行うことも可能ですが、人の紹介が最も確度の高いパターンです。
学校で出会う学生や、教授の紹介もそうです。
また、私はたまたまジムで仲良くなった友達から彼の会社の人事にレジュメを送ってもらい、インタビューの機会を得ました。
何がどこでどう繋がるかわかりませんので、積極的に外へ出て現地の人と仲良くなるのも重要な就職活動の一つです。
ちなみに海外での就活(+日本での外資系企業転職)にLinkedInは必須なので、持っていない人は必ず登録しておきましょう。
以下の記事でLinkedInについてまとめているのでご参照ください。

インターンシップ
日本でのインターンシップ
私は2016年の夏に3ヶ月学校の休みをとって帰国しており、都内の外資系のスタートアップ企業でインターンをしていました。
前職がどちらかと言うと古い体質の日系の大企業であったため、180度違う環境で仕事をしてみたかったことがアプライした理由でした。
ここでも色々な人と出会うことができ、自分の将来のキャリアに対する考えを発展させることができました。
留学経験や英語力のある学生を求める企業はたくさんあるので、留学で得たものを日本でのインターンで実践してみることはおすすめです。
私はその3ヶ月のインターンでその企業での勤務を終了しましたが、インターンからの正社員採用も日本ではポピュラーになりつつあります。
興味があれば継続して働かせてもらえるよう積極的にアプローチしてみるのもいいと思います。
アメリカでのインターンシップ
私はアメリカ留学中に大学の教授が経営するマーケティング関連の会社で、インターンをさせてもらっていました。
私の大学の講師の多くはパートタイムで授業を持ち、本業ではビジネスの第一線に身を置いている方が多く、そういったチャンスに恵まれていました。
直接その講師からではなくとも知り合いの会社を紹介してくれるなど、アメリカでは求めれば助けになろうとしてくれる方が多いです。
そのような機会を通じて現地でのコネクションを拡げることができました。
また、海外では日本のように未経験で有給の職にありつくという考え方はあまりなく、以下のような流れが一般的です。
- 自分の興味のある分野を学問として学ぶ
- インターン(無給)で実践的な経験を得る
- フルタイムの有給の仕事に就く
未経験でアプライできる職はとても限られているため、無給であろうとインターンで経験やスキルを得ることは非常に重要です。
まとめ
今回シェアした海外留学中の就活のポイントを改めてまとめると以下の通りです。
- 海外留学中の就活における目標・スケジュール設定を行う
- 時間をかけて自己分析・将来に向けた計画を行う
- 「どうやって人と差をつけるか」を考える
要は、「留学したという事実だけに安堵せず、めっちゃ準備して就活を迎えよ」ということです。
留学する人は今のご時世いくらでもいます。
留学中の方はどうしたらその中で自分らしく抜きん出るかを考えて、計画的に、できる限りの準備をしてみてください。