TOEIC800点を目指して勉強をしている人は多いと思います。
私は大学学部時代に英語小説の多読を中心とした勉強法でTOEIC800点を突破しました(勉強を続け、現在は950点をと突破)。
今回は私が学部生の間に実際に読んだ作品の紹介とTOEICスコアの変遷をまとめます。
英語多読を頑張るとこのくらいTOEICが伸びるという目安と、ご自身が取り組む際の本のチョイスの参考にしていただければ幸いです。
- TOEIC800点に到達したい
- 多読を始めたいがどの本を選べば良いかわからない
- 多読をどれくらい続けると効果が出るのか知りたい
目次
TOEICスコアアップのためにも英語小説多読を
初めに言ってしまうと、多読を中心とした学習法を続ければTOEIC800点は確実にたどり着けます。
以下、私がTOEIC800を越えるまでの英語の読書量の記録です。
大学の学年 | 読んだ量 | 人生で読んだ量トータル | TOEIC点数 |
2年生 | 0ページ | 約2,000ページ※ | 610点 |
3年生 | 5,118ページ(11冊) | 約7,000ページ | 775点 |
4年生 | 約3,000ページ | 約10,000ページ | 870点 |
※義務教育の英語の授業&受験勉強のトータルとして仮定
TOEIC800点を目標にする場合、自分の上記の経験からもシンプルに10,000ページを多読の目標にしていただくといいかと思います。
(勿論本によってページあたりの文字数は違うと思いますが、あくまで目安なので気にせずに。)
私はTOEIC対策問題集にお世話になることはなく、常に英語小説がメインの学習教材でした。
TOEIC用の参考書や問題集につまらないと思いながら取り組むより、多読を楽しみながら実践する方が確実に効果のある勉強法になり得ます。
以下、私が実際に大学時代に読んでTOEIC800点突破の助けになった作品をシェアします。
大学3年生の1年間に読んだ英語小説(TOEICスコア:610~775点)
まず、私が学部3年生の時に読んだ作品です。
見出しの左から、私が読んだ2009年~2010年当時のペーパーバックの作者・タイトル・出版・ページ数を記載してます。
※出版・ページ数はリンク先の商品と違う場合があります。
J. M. Barrie, Peter Pan. Signet, 200pp.
おすすめ度:★★☆☆☆
皆さんご存知のピーターパンです。
初めにこの作品を選んだのは、ページ数が少なかったのと、小さい頃にディズニーの映画で見ていて内容が頭に残っていると思ったためです。
ディズニーだと思って正直なめてかかりましたが、英語は簡単ではなかったです。
また映画の内容とは異なるストーリーもあったことで、すんなり読めたというわけではありませんでした。
一つ目から初心者向きではありませんが、中〜上級者にはチャレンジしてみてほしい作品です。
J. K. Rowling, Harry Potter and the Philosopher's Stone. Bloomsbury, 332pp.
おすすめ度:★★★☆☆
これまた誰もが知っているハリーポッターです。
2冊目も内容が頭に入っている話を読もうと思い、分量も適度で、読みやすそうなハリーポッターを選びました。
昔映画を見て、日本語の本でも読んだこともあったおかげか、読み始めるとどんどんページをめくっていける感覚を覚えました。
しかし、はじめハグリッドの言ってる言葉がまったく理解できず、英語は学習参考書に載っていることが全てではないと痛感しました。
映画や日本語を通して内容を既に知っている人には、英語小説への入り口としておすすめです。
Haruki Murakami, Sputnik Sweetheart. Vintage, 229pp.
おすすめ度:★★★☆☆
村上春樹の中編小説「スプートニクの恋人」の英訳版です。
日本語で読んだことはありませんでしたが、あらすじを読んでみたところ面白そうだったので買うことにしました。
日本語の英訳ということもあって難解な表現は見当たらず、すらすらと読むことができました。
世界観はやはり村上春樹で、英語でもしっかりと伝わってきます。
分量も長すぎず、初心者の練習にはおすすめの一冊です。
J. R. R. Tolkien, The Lord of the Rings. The Fellowship of the Ring. Del Rey, 458pp.
おすすめ度:★★★☆☆
ロードオブザリング第一弾の原作です。
英文が高度ということは聞いていましたが、映画で見たことがあったため挑戦してみることにしました。
状況を把握することはおおよそ出来てたと思いますが、やはり英語は難しかったです。
単語が難解であり現在では使われないような古い表現も多く、また一文一文がやたらと長いため意味をとりにくいです。
しかし映画より圧倒的に内容が濃く苦労してでも読む価値はあると思ったので、映画で内容を把握している人はチャレンジしてみてもらいたいです。
頑張って読み切ることで確実に力がついていることを実感します。
Cecelia Ahern, PS, I Love You. Harper, 503pp.
おすすめ度:★★★☆☆
映画を見たことはありませんでしたが、当時この名前をよく聞いていたので、それなりにおもしろいのだろうと思い読んでみることにしました。
現代のアメリカを舞台にしており、恋愛ものが好きな人にはおすすめかと思います。
英語自体は非常に易しく、どんどん読み進められるので、多読の練習にはちょうど良い教材です。
Sidney Sheldon, Master of the Game. Grand Central, 495pp.
おすすめ度:★★★★★
アメリカの小説家シドニー・シェルダンの代表作です。
彼の作品は基本的に何を選んでも外れはないですが、この作品は尋常じゃなく面白いです。
親子4代にわたる壮大なストーリー、目まぐるしく変わる展開にページをめくる手が止まりませんでした。
平易な英語で書かれているため、「英語を読める」という感覚もつかむことができます。
最高にオススメの一冊です。
Haruki Murakami, Kafka on the Shore. Vintage, 489pp.
おすすめ度:★★★★☆
村上春樹の長編小説「海辺のカフカ」の英訳版です。
日本語で読んだことはありませんでしたが、以前の「スプートニクの恋人」が英訳版がそれほど難しくなかったので再び村上春樹を選びました。
やはり英語でもなお彼独特とも言える世界観がよく伝わってきます。
その後日本語と英語を読み比べることで新たな発見があるのも面白いです。
村上春樹が好きな人は是非英訳版も読んでみてください。
Sidney Sheldon, Rage of Angels. Grand Central, 504pp.
おすすめ度:★★★★☆
Master of the Gameが大変面白かったので、再びシドニー・シェルダンを読んでみようと思い、分量もあるこの作品に決めました。
新人弁護士ジェニファーが主人公の物語で、アメリカの裁判制度や法に関連する内容だったので、法律関連の背景知識を勉強できたことが良かったです。
この作品も特に後半のスピード感や意外な展開が興味を誘い、一気に読める内容でした。
Nicholas Sparks, The Guardian. Grand Central, 492pp.
おすすめ度:★★★☆☆
ニコラス・スパークスの作品であるThe Notebookを映画で見たことから彼に興味を持ち、割と分量があるこの作品を読んでみることにしました。
基本的に彼のジャンルは恋愛ものですが、この作品の後半のサスペンスのような展開もなかなか面白かったです。
恋愛ものが好きな人には英語も平易なニコラス・スパークスの作品はおすすめです。
Gregory Maguire, Wicked. Harper, 519pp.
おすすめ度:★★★☆☆
劇団四季のミュージカルで有名なウィキッドですが、これまでで最も読めなかった作品でした。
宗教や哲学的な概念が絡んでくるので、英語自体の難しさに加えてさらに理解に苦労しました。
最後までなんとか頑張って読み切ったことは価値があったかと思います。
正直ストーリー的にはミュージカルのほうが小難しい要素が排除されていて理解しやすいです。
が、内容の重厚さはやはり原作にはかなわないので、上級者には挑戦してみてもらいたい作品です。
Fyodor Dostoyevsky, The Brothers Karamazov. Signet, 897pp.
おすすめ度:★★★☆☆
ドストエフスキーのカラマーゾフの兄弟です。
日本語訳でも読んだことがあり、英訳の作品であるためそこまで難しくないだろうと思いチャレンジしました。
思った通り英語自体の難しさはそれほど感じなく、英語だけで言えば中級レベルくらいかと思います。
日本語であらかじめ内容を理解していれば読みやすいはずなので、分量もあるこの作品は多読の練習には意外と向いているかもしれません。
大学4年生の半年間に読んだ英語小説(TOEICスコア:775~870点)
私が学部4年生の時に読んだ作品です。
(この期間には以下の他に村上春樹とシドニー・シェルダンをそれぞれもう1~2冊読んでいましたが、あまり覚えていないため割愛します...。)
Ken Follett, The Pillars of the Earth. Signet, 1008pp.
おすすめ度:★★★★★
イギリスのベストセラー作家ケン・フォレットの代表作です。
舞台は12世紀のヨーロッパ、半世紀をかけて大聖堂を建てることに情熱を燃やした人々の物語が展開されます。
彼の作品の多くは歴史の裏を取り上げたフィクションですが、あたかも現実であったかのように詳細に描写されるストーリーテリングは圧巻です。
英語も簡易な表現が用いられており、読み応えのあるボリュームと相まって多読の練習にはこの上ない教材です。
Ken Follett, World Without End. Signet, 1056pp.
おすすめ度:★★★★★
The Pillars of the Earthの約200年後の世界を描いた続編です。
何より1冊1,000ページもの量を読み切ると、リーディングに対してかなりの自信がつきます。
彼の作品は基本的にどれも半端なくおもしろいので、他のシリーズ作品もおすすめです。
まとめ
今回は私が学部生の時に読み、TOEIC800点突破に大きく貢献した英語小説の紹介でした。
色々挙げましたが、どれか一つを選べと言われれば、まずはシドニー・シェルダンの『Master of the Game』がおすすめになります。
本作品は私がシドニー・シェルダンに興味を持ち、彼の全作品を制覇しようと志すきっかけになったものでした。

ちなみに、当時私はペーパーバックでの英語多読を行なっていましたが、今の時代には電子書籍を使う方が圧倒的に効率的なのでおすすめします。
私はKindleを愛用しており、もはや紙には戻れません。

最後に繰り返しになりますが、英語小説の多読は楽しみながらTOEICのスコアアップを実現できる勉強方法だと思っています。
英語小説多読に取り組まれる際には今回紹介させていただいた作品を参考に、是非自分のお気に入りの一冊を見つけてみてください。