カンホンです。
前回のエントリーではLinkedIn経由でGoogleからコンタクトがあった話を書きましたが、LinkedInを持っているとこのような機会は沢山あります。

今回はそのようなチャンスを手繰り寄せるための具体的なLinkedInの使い方・書き方のポイントについてまとめたいと思います。
私が自身のアメリカ留学時代から外資系転職、現在までに長らく使用して得た体験ベースの記録です。
LinkedInの運用法について知りたい方は参考にしてみてください。
- LinkedInの使い方・書き方について興味がある
- LinkedInで経歴を公開するメリットが知りたい
- LinkedInでどのようにコネクションを増やしていくか気になる
そもそもLinkedInとは?
LinkedInは一言で言うとビジネスのためのSNSです。
ざっくり以下のようなことができます。
- 自分の経歴を公開し、企業のリクルーターや転職エージェントから声をかけてもらえる
- LinkedIn上で企業の求人を見つけ応募することができる
- ビジネス・キャリア上のコネクションを作ることができる(職の相談や営業活動に使うなど用途は様々)
基本的に英語での記載はマストです。
これに抵抗を感じる人もいるかと思いますが、多少無理してでも英語経歴を作成しLinkedInに掲載する価値は大いにあります。
以前転職エージェントとLinkedInについて話す機会があり、以下のように述べていたのが印象的でした。
「日本においてまだLinkedInの利用がそこまでポピュラーでなく、使っている人は優秀な層が多い」(=英語が使える・情報に敏感であると言う意味で)
LinkedInは企業・エージェントが日本で人材を探す時、上記のような認識を持って確実に見る場所です。
そこに自分のプロフィールを公開しておくことは、今後のキャリアにおけるチャンスを大きく高めることになります。
特に外資系企業の採用プロセスでは、LinkedIn経由で声がかかることは非常によくあります。
持っておいて損はないどころか、外資系転職では最早必須アイテムです。
(LinkedInを持っていないことは、土俵にすら立っていないと言っても過言ではありません。)
LinkedInの使い方・経歴の書き方
以下、私がこれまでの運用経験で培ったLinkedInの使い方・経歴の書き方のポイントをシェアします。
ここだけの話ですが、私は仕事上で気になった人がいればすぐにLinkedInで経歴を調べてしまう、なんともCreepyと言われかねない人間です。笑
数えきれないほどの人のLinkedInを覗いてきており、いいと思う人の特徴・共通点を踏まえた上で自分の経歴の見せ方を考えてきました。
結局は自分流ですが、前述の通りそれなりの企業から声はかかるようになったので、大きく外れてもいない認識です。
①経験を詳細に書く
TOP校の学歴がある、有名企業で働いていた・要職についていた経歴がある人は、経歴詳細を書かない/短いワード済ます、でもおそらく声はかかります。
しかし、そうでない人が適当に短い説明で終わっていたら検索にまず引っかからず、リクルーターが自分を見つける可能性すらありません。
アメリカの大学生は、ボランティアやインターンの経験、学校でのリーダーシップ経験からテストのスコアまで、ありとあらゆることを詳細に記述しています。
キャリアが浅い・誇れる経験がない人こそ、自分の絞れる限りの経験を事細かに書いてください。
そうして初めてLinkedInにより自身のチャンスを広げることができます。
②経験に濃淡をつける
上記のように述べたものの、経験が増えてくるととんでも長いプロフィールが出来かねません。
レジュメと違い、あらゆることを好きなだけアピールできるのがLinkedInのいいところですが、リクルーターの時間も限られています。
なので、ポイントが多すぎてわからないよりは、最終的には重要なことを強調する方がベターです。
具体的には、最近の経験・自分が重要だと思う経験ほど詳細に書き、それ以外を簡単に書くようにすることで、アピールポイントを目立たせることができます。
これは英文レジュメの考え方と同じです。
私の場合、一番職歴が長かった最初の企業(3年半)の経験はほぼ1行でまとめ、前職&現職(それぞれ1~2年)の経験・実績を詳細に書くようにしています。
もちろんLinkedInを使い始めた最初の頃は一つ目の企業の職務詳細を細かに書いていました。
しかし新しい経験・より重要な経験が増えてくるに連れて、古い内容・重要性の低い内容はコンパクトにまとめてメリハリをつけていきました。
③英文レジュメに使える文を作成する
LinkedInでリクルーターが経歴を見て声をかけてきたとしても、別途英文レジュメはおそらく提出することになります。
そんな時のために、LinkedInの文章がそのまま英文レジュメに使えるようにしておくと効率的なので、そこを意識して書いておくと良いかと思います。
「英文レジュメとLinkedInの書き方は違う」的なことはアメリカ留学中にも聞きましたが、ほとんどの人はそんなことは気にせずで良いです。
そこを気にする英語力を求められる人は本当に一部で、経歴の内容の方がよっぽど重要です。
上記の考えのもと、自分はLinkedInにはこれまでの全てを書き、そこから英文レジュメにポイントを絞って転記するという形をとっています。
LinkedInでの英文経歴作成の超重要ポイント
特に、「そもそも英語が書けないし、英語の経歴ってどうやって書けばいいかわからない....」という方向けのアドバイスです。
これはとっておきの技なのですが、企業のJob Description (JD)から英文を拝借します(文章を完全にではなく、単語の使い方・表現をパクります)。
仮にご自身がマーケティング関連の仕事に就いているとします。
自身の経験を日本語から英語に変換するのではなく、マーケティング領域において求められるスキルの英文を探し、それを自分用にカスタマイズしましょう。
例として、LinkedInで「Marketing Manager」というキーワードでサーチすると以下の求人が出ました。
以下、このロールのJDの一部です。
Key Responsibilities
- Lead the end-to-end process of email and LINE campaign creation.
- Develop and manage experiments and multivariate testing of email and LINE comms.
- Manage segmentations and triggers for email, LINE and mobile app comms.
- Working closely with Consumer Engagement team to improve the end-to-end process including looking at new process improvements and helping deliver and implement new tools and features with Global Consumer Engagement team.
- Manage the execution of flawless QA, coordinate the weekly comms calendar updates with Digital Planning team and Omnichannel Retail Marketing, analyze and report on campaign performance.
- Manage 1-2 local vendors.
KPI’s
- NPS (Brand)
- CRM KPIs (Traffic, Open Rate, Opt-out, CTR, CVR, Retention, etc.)
- DTC Net Sales, DCC
- Compliance to MWB guidelines
Knowledge, Skills And Abilities
- Entrepreneurial mindset – Results & Profit oriented
- Passionate about CRM with strong English communications skills in writing and speaking
- Strategic, consensus-building, and results-driven
- Familiar with analytic tools such as Google analytics and MicroStrategy.
- Salesforce Marketing Cloud (SFMC) and LINE CRM experience preferred.
- Proactive, energetic personality; Attention to details; Ability to learn quickly; Multitasking capability
- Identify and correct problems in existing processes/systems with generally defined scope and complexity
ここにある内容がDigital CommunicationのManagerロールを目指す人の経歴にあるべき要素となります。
これはアディダスだけの話ではないと一旦考えてOKです。
つまり、このアディダスのJDから企業が類似のロールに求める要件を理解し、英文表現を借りて他の企業の応募に使う、といったことができます。
もちろん自分にその経験があることは大前提ですが、数字をつけるなどで具体化し多少の修正をすれば、英語表現はほとんどそのまま使えます。
これは一般的な英語経歴書を書く際も同様で、日本語経歴を自分で英訳するような無駄な努力は不要どころか、良い表現が思いつかず逆効果です。
ネイティブが作った要件から「刺さる表現」を盗み、カスタマイズして、LinkedInの経歴を作成しましょう。
【参考】私のLinkedInのコネクションの増やし方
最後に、参考までに私のこれまでのLinkedInコネクションの増やし方を共有します。
私は26歳の時にアメリカの大学院に留学をしており、その時にLinkedInアカウントを作成、現在にまで至っています。
アメリカにて:友達や教授からスタート→知り合ったキャリアな人ととにかく繋がる
私のLikedInとの出会いは、アメリカの大学院に留学をしていた2015年のことでした。
基本的に留学生はアメリカでのチャンスを得ることを第一に考えており、アメリカでの就活ではLinkedInはマストなツールでした。
学校でもワークショップが開かれ、どのように記載するかポイントを丁寧に教えてもらったことを覚えています。
当時は職務経験も少なかったので、とにかく細かいことでも書けそうなことを書き出し、友達や教授からコネクション申請を始めました。
そして、現地で出会った今後のキャリアで何かお世話になる可能性がありそうな人には必ず申請をし、コネクションを広げていきました。
初対面でも、「Facebook/Instagram持ってる?」と同じように「LinkedIn持ってる?」と聞きまくりです。
特に私はジムで出会った人たちが現地の大企業勤めであることも多く、結果的にそこで得たコネクションに色々と助けられることになりました。
日本にて:仕事を頑張る→アップデート→コネクションが増える
帰国後は外資系企業に勤めていたこともあり、同僚の多くがアカウントを持っていたのでそこでのコネクションが広がっていきます。
内容については仕事で実績を作り定期的に更新していったことで人に見られ、エージェントや企業リクルーターからの申請もどんどん増えていきました。
そして、アカウントを作って3~4年くらいしたところで、コネクション数が500を超えるところまできました。
このスピードはご自身の学歴・経歴にもよりますが、コツコツ更新していったことでより多くの人の目に留まるようになったことは確かです。
上記の結果として、別の記事でも書いたようにGoogleや、他にも今ホットなテック系企業・有名企業から直接連絡をもらうようになりました。
まとめ
今回は私のLinkedInの使い方・経歴の書き方に関するシェアでした。
改めてポイントをまとめると以下の通りです。
- 経験を詳細に書く:経歴に自信のない人ほどありとあらゆることを書きましょう
- 経験に濃淡をつける:経験が増えてきたら、アピールポイントの強弱をつけましょう
- 英文レジュメに使える文を作成する:英文レジュメに転記できる文章を作成しておきましょう
- 企業のJDから英文を拝借する:企業が求める要件を理解し、ネイティブの英語表現を使いましょう
LinkedInに経歴を載せておくことで思わぬチャンスが転がり込むことは必ずあります。
また、自身の経験を書き出し、見せ方を考えることで、自分のスキル・経験を見直し、今後のキャリアについて考える機会にもなります。
アカウントを持っていない人は是非この際に作成をしてみてください。
持っている人もただ持っているだけでなく、こまめにアップデートしてその恩恵をフルに受けてもらえればと思います。