「英語を使う仕事」がしたい人ほど日本語での仕事力を向上すべき

私はアメリカの大学院留学、その後外資系企業でグルーバルプロジェクトに従事するなど、これまで海外メンバーとの協業は多々行ってきました。

なので、英語で仕事をすることは特に問題はないです。

一方、私は現在日本で働いているので、英語ができればできるようになるほど、日本語でどれだけ仕事ができるかをより意識するようになりました。

「英語を使う仕事」に就きたいという人は沢山いると思いますが、私はそのような人ほど日本語での仕事力を鍛えるべきだと考えています。

今回はそんな自論のシェアです。

こんな人向けの記事
  • 英語を使う仕事に就きたい
  • 日本語力に不安がある
  • 将来は海外で働きたい

 

①日本語での仕事力があればよりハイレベルな「英語を使う仕事」に就ける

「英語を使う仕事がをしたい」という人は沢山います。

しかし残念ながら、日本で働く上では多くの人が夢みるような「英語を使う仕事」に皆が巡り会える訳ではありません。

華やかな海外のビジネスの場でガシガシ英語使っているなんてのは夢の世界で、現実は地道な作業になることが多いです。

例えば、私が以前働いていた外資系のコンサルティングファームでのケース。

クライアント企業で働く相手はほとんど日本人なので、メインの仕事は日本語で価値を生み出すことにありました。

そのため、私が働いていた企業では、マネジャーやパートナーは対日本のお客様の実績を買われて雇われており、英語ができない方が沢山いました。

一方、バイリンガル人材として採用された新卒を含むスタッフは、彼らの通訳・翻訳係として雑用のごとく英語を使わされていました

入社前のイメージとかけ離れているため、若手がやる気をなくすこともしばしばの状況です。

ただ、それはそのバイリンガル人材達が、しっかりと日本語のコミュニケーションにおける仕事ができないことに理由があったと思っています。

私は幸い、当時スタッフながら外国籍メンバーを含むプロジェクトをマネジャーに代わりにリードする機会を与えてもらっていました。

それは、日本語でのコミュニケーション・クライアントフェイシングを含めた仕事力を評価してもらってのことだったと考えています。

このように基本的には、

  • 日本で働く以上、日本語できちんと仕事ができることが前提
  • その上で雑用扱いでない「英語を使う仕事」ができる

と理解することが必要です。

 

②日本語での仕事力が「英語を使う仕事」ができない人達を黙らせる

上で述べたことににさらに付け加えると、特にキャリア経験の浅いうちは、

  • 英語しかできない
  • 英語が少しできるだけで何もできない

などと言われ、不快な思いをすることもあるかもしれません。

正直、英語すらできず何もできないよりマシかと思うのですが、これは英語をできない人ほどよく口にします。

バイリンガルに向けて自分の方が価値が高いことをアピールする日本人たちを、私は実際に沢山見てきました。

そんなナンセンスな人達(ほとんどの場合時代遅れのおじさん)を黙らせるためにも、

英語ができる人ほどパーフェクトに日本語を使って仕事ができるように努力した方がいい

と、私は考えています。

例えば、日本語での仕事が対等以上になった上で、いつもは元気な彼等が海外との会議などに同席した際に一言も発せない姿を見るのは楽しいです。

何も言わなくとも自分の勝ちであることが明らかになり、以後「英語が〜」というコメントは耳にすることが無くなります。

「英語ができる」ということは、英語ができない人の方が多い日本においては非常に目立ちます。

英語に自信がある人ほど、日本語での仕事の面も人と同等以上のレベルにすることをおすすめします。

余計な批判を浴びない上に、英語ができない人に負けるものも無くなります。

 

③日本語での仕事力向上が結果的に「英語を使う仕事」の力にも繋がる

英語が上達し、英語での仕事ができるようになる過程において、私は必ずしも全てのインプットを英語で行うことがベストではないと考えています。

私はアメリカの大学院でチームプロジェクトを行っていた時、自分の仕事や考え方は現地でも通用すると感じました。

しかし、それは私が英語を話せるようになる以前に日本語を通じて習得したもので、それを英語で行なっただけでした。

英語非ネイティブは特に、日本語での思考からのアウトプットのレベルと英語でのそれには大きな開きがあると思います。

英語力向上のトレーニングはもちろん継続して行うものの、やはり私のように純日本人にとっては日本語での学習効率の方が基本的に高いです。

意識して日本語のインプット・アウトプットの質を高めていくことで、ベースとなる思考力や論理性を鍛えられます。

それが結果的に英語でのアウトプットにも良い影響を与えると考えています。

「私は英語を武器にしたいから日本語はできなくてもいい」では色々良くありません。

日本語も意識して高めて相乗効果を狙うことで、結果的には英語だけに触れているよりも大きな収穫があるはずです。

 

まとめ

「英語は所詮ツール」だとよく言われますが、これは確かにその通りです。

それを英語ができない人に言われると腹が立つので、その人が何も言えなくなるくらいに日本語での仕事の価値を高めると良いかと思います。

また、もし海外で現地採用の仕事があったとしても、その多くは自分が日本人であるいうことが大きな理由な場合がほとんどです。

結局のところ純日本人の一番の強みは日本語ネイティブであることなのです。

英語は世界のあらゆる国の人に使われる言語であるため完璧でなくてもいいことに共通認識がありますが 、日本語を話すほとんどの人は日本人。

少しの文法のミスでさえ違和感を生じさせるため、日本語ネイティブではない外国人には難しい仕事は多々あります。

日本人に生まれたからには日本語から背を向けず英語と同じように意識して伸ばしていくことをおすすめします。

英語を仕事で使うことを目標にした時にも、それが自らのキャリアにとってベストな行動になるかと思います。