【英語多読|書評】『The Sands of Time』 by シドニー・シェルダン

今回はシドニー・シェルダンの『The Sands of Time』の書評です。

個人的に物語の歴史背景からの学びが非常に大きい作品でした。

英語小説多読のメリットは英語力の向上だけに留まらないと改めて感じさせてくれる一冊です。

こんな人向けの記事
  • 英語の多読にお勧めの教材を探している
  • シドニー・シェルダンの作品に興味がある
  • 生きた英語を楽しく勉強したい

 

『The Sands of Time』の概要

FOUR WOMEN AND THE MEN THEY ARE FORBIDDEN TO LOVE

Four nuns find themselves suddenly thrust into a hostile world they long ago abandoned for the safety of the convent. Unwittingly they become pawns in a battle between the charismatic Jaime Miro, leader of the outlawed Basque nationalists, and the ruthless Colonel Ramon Acoca of the Spanish Army.

Megan
the orphan, who feels an overpowering attraction to Jaime Miro

Lucia
the fiery Sicilian beauty on the run for murder – and Rubio Arzano, the freedom fighter who risks his life to save her

Teresa
whose guilty conscience finally drives her to betray her friends

Graciela
who bears a terrible secret that almost destroys her – and the courageous Ricardo Mellado who loves her.

'The Sands of Time' is an unforgettable adventure and a heart-stopping romance, set against the timeless and dramatic landscape of Spain.

舞台は1970年代のスペインです。

バスクのカリスマリーダーであるJaime Miroとその仲間たちが4人の修道女と出会い、共に旅をする中で様々なドラマ・サバイバルを繰り広げます。

 

『The Sands of Time』の英語多読おすすめ度

『The Sands of Time』の評価
英語の難易度
(3.5)
話の面白さ
(4.0)
背景知識からの学び
(5.0)
総合評価
(4.5)

ストーリー展開の面白さは勿論のこと、個人的にはシェルダン作品の中で最も教養的な学びのある作品でした。

例えば、それまで「バスク」「修道院」といった言葉を聞いたことがあっても、その歴史的背景や詳細について知ることはありませんでした。

具体的に言うと、結局主人公たちは外から見ればテロリストなのですが、「彼らは彼らの信じるもののために戦っている」と言う意味が腑に落ちました。

勿論テロを正当化するものではなく、別の角度から物が観れるようになった、という事です。

また、「修道院の暮らしって何が楽しいのか」など外の人はきっと疑問に思います。

しかし、彼らには彼らの幸せがある事を、この物語を通じてようやく理解できた気がしました。

本作品を読めば間違いなく英語は勉強になりますが、それ以上に上記のような気づきに読んだメリットを感じた作品です。

単に「ハラハラドキドキ」で「面白い」というのではなく、「興味深い」という意味での「面白い」が当てはまりました。

(ちなみに、ハラハラドキドキもします。)

加えて、シドニー・シェルダンの作品の例に漏れず英語自体も読みやすいので、多読の教材としても◎です。

文句なく、おすすめの作品だと言えます。

 

ピックアップ表現

以下『The Sands of Time』に出てくる表現で、個人的に気になったもの・自分が実際に使いたいと思うものを掲載しています。

The living conditions in the convent were spartan.

In winter the cold was knifing, and a chill, pale light filtered in through leaded windows.

knifeって名詞以外でも使われるんだ」と、率直に思いました。

意味は想像できるかと思いますが、「ナイフで刺すような寒さ」を表しています。

What is she doing here? What are any of these women doing here?

They’re locked up behind these walls, given a tiny cell to sleep in, rotten food, eight hours of prayers, hard work and too little sleep.

They must be pazzo – all of them.

pazzoはイタリア語で「気違い」の意味です。

こういう単語の意味を問う問題を英語の試験で出されたとしたら、前後の文脈で想像できなくはないかなーと思いながら読んでいました。

(なんとなく、上記のような形式で私大の入試等で出そうです。)

Lucia and Teresa had come into the shop.

Lucia sized up the situation at a glance. ‘The bastard!’

日本語訳するとしたら「一目で状況を捕らえた」といった感じでしょうか。

なるほど、と思いながらメモしました。

But the problem was that all Teresa’s features were just slightly askew.

Everything seemed out of place, as though she were a comedienne who had donned her face for laughter.

askewは「斜め」「歪んでいる」という意味です。

これも単語の意味を知らなくても、その後の「Everything seemed out of place」という一節から想像できそうです。

自分も知りませんでしたが、Teresaの特徴を頭の中でイメージしながら読んでいたので、後で意味を調べた時に違和感はありませんでした。

‘Or perhaps you’d rather sleep with Jaime.’ Amparo stepped closer to Megan.

‘Don’t get any ideas, Sister. He’s much too much man for you.’

much too muchで「あまりに〜過ぎる」という意味です。

MeganはJamieに全くもって釣り合わない、とAmparoが主張しています。

He thought about the twins.

The boy was going to be big and strapping. But his sister! She was going to be a handful.

strappingは「がっしりした」「大きい」という意味です。

handfulは「手に負えない」、女の子なので「おてんば」といった感じでしょう。

 

まとめ

今回は『The Sands of Time』のレビューでした。

繰り返しになりますが、背景知識において非常に学びのある作品です。

英語力の向上に加えて一石二鳥の効果を得られる一冊なので、興味のある方は是非読んでみてください。